2014年12月24日水曜日

原子力防災訓練に関する質問書

2014年12月24日、

「泊原発の廃炉をめざす会」防災・避難プロジェクトチーム」
「ベクレルフリー北海道」  
「地方自治を考える市民の会」

 の三団体の合同で、 高橋はるみ北海道知事に対し、原発災害時の防災対策に関する質問書及び要望書を提出いたしました。 要望書はこちらにてご覧ください。
以下はその質問書になります。

北海道知事高橋はるみ殿
平成26年12月24日

泊原発の廃炉をめざす会防災・避難プロジェクトチーム
ベクレルフリー北海道
地方自治を考える市民の会

原子力防災訓練に関する質問

歳末の候、貴職におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
去る10月24日、私たちは、北海道と泊原発30キロメートル圏内13町村及びその協力機関による、本年度の原子力防災訓練を参観しました。当日は道庁原子力安全対策課の皆様にご配慮いただきありがとうございます。
既に約400トンの使用済燃料を蓄えている泊発電所は、停止中であっても、また、いつか廃炉作業が開始されてからも、過酷事故への備えを必要としていることを再確認しました。防災・避難計画の策定及び検証にあたる、道庁及び各関連機関の担当者の皆様に敬意を表します。
道民と滞在者の命が確実に守られる防災のため、日夜ご尽力される皆様にご協力できればとの思いから、参観を通じて浮かんだ疑問について貴職にお伺いしたく、本質問書を提出いたします。北海道の原子力防災対策がより一層実効性のあるものになるよう、お役立ていただければ幸いです。
尚、お忙しいところ恐縮ではございますが、質問には1月25日までに、末尾の連絡先宛にご回答いただきたくお願い申し上げます。

質問

【1.災害時要配慮者への対応について】

Q1. 妊婦や乳幼児のいる家庭や関連施設に対し、原子力防災訓練の重要性について周知をはかるための措置は、各関係町村でそれぞれどのように行なわれましたか?また、今後どのように行なっていく予定ですか?

Q2. 訓練当日、近隣住民にこの重要な訓練が開催中である旨周知し、参加を促すような通知・放送・表示(各役場からの音声による呼びかけ、役場及び関連施設に幟や垂れ幕をかけること等)は、各町村でどのように行なわれましたか?また、今後どのように行なっていく予定ですか?

Q3. 今回の訓練には何名の施設等入居中の要配慮者が参加し、その施設種別(障がい者施設、高齢者施設等)の人数はどのようになっていましたか?

Q4. Q3の、訓練に参加した各種施設入居の要配慮者について、緊急時防護措置準備区域(UPZ)外避難所等への避難訓練参加者・屋内退避訓練参加者の人数は、それぞれ何名ずつでしたか?

Q5. 現在、UPZ13町村には、医療施設・障がい者福祉施設・高齢者施設等が、各町村に幾つあり、各施設には、入院または入居の利用者が何名、通院利用者が何名いますか?また、同地域内で、特定疾患発症患者、障がい者手帳取得者は、町村別にそれぞれ何名いますか?

Q6. 一時滞在場所には、要配慮者対応に必要な専門家、障がい者用のトイレ等の設備は用意されていますか?

【2.オフサイトセンター・救護所等の準備体制と設置所要時間について】

Q7. 施設内緊急事態が通報されてから、UPZ内のオフサイトセンターに、平素常駐する各関連機関の各部署課から人員が集結するまでに、何時間かかりますか?

Q8. 赤井川に設置された救護所で、当日展開していた自衛隊の部隊は、当日使用されていた特殊車両でそれぞれの駐屯地を出発してからキロロリゾートに到着するのに何時間かかりましたか?

Q9. 救護所の体表放射能測定所に小樽、手稲、余市等から来ていた医療関係者は、それぞれ何科に所属していますか?また、資格は医師・看護師・放射線関連等の医療技師のいずれですか?普段の勤務地に連絡が届いてから、救護所に到着するまでにかかる時間は何時間程度ですか?

【3.有事の輸送手段とその準備状況及び性能について】

Q10. UPZ外から呼び寄せる予定の住民避難用バスは、どこの営業所にそれぞれ何台ありますか?

Q11. UPZ内の医療・社会福祉施設等の避難用バス確保は、何%の施設で完了していますか?その方法は、①.同地域内の営業所からの派遣契約、②.遠隔地の営業所からの派遣契約、③.常駐、のいずれですか?

Q12. 当日使用したヘリコプターは、それぞれ風速何m・視界何mまで発着可能ですか?燃料は飛行距離にして何km分積載可能ですか?また、吹雪・暴風雨等の中での発着・飛行は可能ですか?

Q13. 当日傷病者移送訓練に使用したヘリコプターでは、一度に何名の輸送が可能ですか?また、その様なヘリコプターのうち災害時に利用可能なものは、有事の際出動要請を予定する駐屯地に合計で何台ありますか?

Q14. 救急ヘリコプターの発着所となる公園の夜間照明はどのような手段で行ない、平素用意されている燃料で何時間照明できますか?また、公園全域を照明できますか?

Q15. 訓練当日発着場となった公園では、一度に何台のヘリコプターが発着できますか?また、そうした非常用ヘリ発着場は、各町村に何カ所ありますか?

Q16. 来期には、積丹半島沿岸地域の住民の搬送訓練は実施されますか?その際の輸送手段はなんですか?また、当日、天候等の状況からその手段が使えない場合の措置はどのようになっていますか?

【4.避難・スクリーニング・除染に関わる物資の準備状況と、要除染者・負傷者への対応の詳細について】

Q17. スクリーニングの結果除染を受ける避難者のシャワーに使う水は何トンと見積もられていますか?どこから調達予定で、救護所開設時にはその内の何トンを運んで来ることが可能ですか?

Q18. 除染用シャワーとその排水回収のポンプの動力となる可動式発電機用ガソリンの備蓄はありますか?救護所開設時には、何時間分積んでくることが可能ですか?補給はどのように行い、何時間かかる予定ですか?

Q19. UPZからの住民及び滞在者の避難用ガソリンの備蓄はありますか?また、何トン必要と見積もられていますか?

Q20. 除染を受けた避難者用の衣服の、性別・サイズ・季節ごとの備蓄はそれぞれ何人分必要と見積もられており、備蓄はそのうちの何%ありますか?どこにあり、有事の際には誰がどのように運ぶ予定ですか?

Q21. 発電所内での負傷者に対するスクリーニング・除染はどこで、また、ヘリ等による搬送前後の、どの時点で行われますか?

【5.有事の避難実施想定と初期被曝想定について】

Q22. 冬の猛吹雪時以外で、予防的防護措置を準備する区域(PAZ)圏内の方々であっても屋内退避の形でその地域に留め置くことになっているのはどのような場合ですか?

Q23. 東電福島第一原発と同規模の事故が起こり、周辺住民が屋内退避を行った場合、風下地域では、それぞれ5km圏内、10km圏内、30km圏内、50km圏内で、1日当たりどの程度の線量の被曝を受けると見積もられていますか?

0 件のコメント:

コメントを投稿